~アルダーボディ語り~
前回の指板材の話に続き、と言うのも何ですが、これまた以前はアンチ丸出しだったアルダーボディ
アルダーは遅い!
アルダーは緩い!
アルダーは面白くない!
アルダーは使わない!
ぐらいに考えてたんですが~、、、?
”アルダーいいね!!”
2024年に買ったベースの三本の全てがアルダー
手の平クルックルの現在でございます
まぁほんと、どんな心境の変化やねんって話ですが、それってのはこの一言に集約されるかもしれません
”パッシブ最高!”
ず~~~っとアクティブで来たベース人生
それが2024年は完全にパッシブの年
アクティブは全くと言っていいぐらい弾かなくなっちゃったんですね
で、その変化をもたらした大きな要因として、
”アルダーボディ”
こいつが大きく関係してるように感じる次第です
もうちょっと加えるとしたら、
”軽いアルダー”
こいつは間違いなくベースに美味しいぞと
遅い、緩い、面白くないと前述しましたが、そこを構成する要素として自分が思うのが
”粘り・弾力・無難”
強く感じるそれを自分はネガティブに捉えてました
ところがまぁ、バリバリのアクティブベース、俺だけのベースって個性を掴もうとしてた時期からの半面教師的に捉えると
”ベースに美味しい!”
”音が太くて厚い!”
”他の楽器と混ざる!”
これが如何に素晴らしいか、価値があるか、今更のように思い知ってます
ガツーン!とかバチーン!っていう、そういう強烈なアタックや発音を求めると物足りない、地味な収まりが気に食わないって感じはあるかもしれません
一方、そういう鳴り方は表面的に感じてしまう、もっと唸りや粘り、うねりだったり伸びや立体感が欲しい場合、一気に輝くように思える、美味しくなるように感じる、アルダーはそんな材な気がします
一時期はね~”良いアルダーがもう無い!”とか耳にしたモンですが、フェンダーとか見てる感じ、ほんとにそうなのかなぁ?って疑問が湧いちゃいます
2024年に購入した一本目のパッシブ、ツバサギターの5弦にしても軽量なアルダーですし、トップ材とか張らない単一素材の構成でも十分に鳴ってくれるんですよね
シンプルなパッシブで勝負したい、シングルコイルでも問題ない、それを味わいたい、使いこなしたい、そういうスタイルが好きだったら最強な可能性も感じるアルダー
見方を変えると、作る方、弾く方、双方に確かな調理を求められる素材のような気もする、意外と難しい感じもあるボディ材
極上至高とかそんな大層で大袈裟な物を求めるより、面白い楽しい”普通”がいいんじゃない?
そんな気持ちにさせられます。
~アッシュボディ語り~
アルダーがメインの今、その特性の強力さをより感じるようになったかもしれないアッシュ材
豪快な鳴り
粒立ちが良い
発音が分かりやすい
ゴリゴリに弾くとほんと気持ちいい、パンチ命なら一択なんじゃないか、アタックに全てかけるならこれでしょっていう、全力投球な魅力を感じます
なんて言うと、アッシュはドンシャリだよね!って話やらレビューに繋がりそうですが、個人的にはそれ、あんまりピンと来ません。
クソ重いアッシュ、露骨なミドルカットをした回路、新品のステンレス弦、そういった組み合わせで鳴らしてるのであれば頷けるところではあるけれど~?
そもそもの特性が本当にそこまで異常なものかどうか、ちょっと冷静になってもいいんじゃないかと思います
これって"アッシュ=メイプル指板"みたいなところがあるから、それによる判断が起きちゃってるトコあるんじゃないか、一つ想像します
発音が良い分、わかりやすい分、指弾きで太さ感を出すのが難しい、収まりが難しくなるなど、そういうところもあるのかもしれません
その辺、アルダー&ローズ指板ってのはわかりやすくベースらしい音が出る、美味しいポジションに収まる、いざこざなく機能してくれる、そういう特性あるんじゃないかな~って
で、自分が思うに、アッシュ&ローズってのが結構好きでして、ありがちなイメージ、スラップでジャキ~ン!ピックでゴリ~ン!指でバキバキ~ン!っていう、そういうのとはやっぱり異なる仕上がりになる感じあります
軽量なアッシュなら尚更そうと申しますか、それこそあんまりアルダーと変わらないような印象にもなったり、個人的にもそういうアッシュが好きだったりしますね
じゃあどっちでもいいじゃんって話になりそうですし、実際そうなんじゃないって気もしてたり
だから"いかにもアッシュ!"っていう、それを活かすか薄くするか、そこを好みの基準として考えるのも面白い気がしますよね
”ドンシャリ=悪!”みたいな言い方しちゃった感じでしたが、そこを全力で狙ってとんでもないベースサウンド響かせるのもかっこいいし、いやいやそれも全ては扱い方次第だよって極めていくのもまたかっこいい
個性って意味では重い方がよりそれらしくなる気がするし、スーパー軽いアッシュもそれならではのドライさと明るさが活きる感じします
そこにメイプル指板を組み合わせるとやはり、他じゃ出せないパンチ~な世界が生まれる、それも堪らなく魅力的
特性ハッキリした方向性って意味では、好きか嫌いかメチャクチャわかりやすく分かれて、話が早い気もします
アルダー以上に重さが鍵?
そこが好みと選択のポイントかも?
弾き方にしても”アッシュの鳴らし方”ってやつがある気します
~マホガニーボディ語り~
こりゃ~もう、自分の中で結論出てます
”わかりません!”
それで終了~~!!
まぁふざけんなって話ですが、実際問題、判断できないところ多すぎてわかんないんですよね
と言いますのも
これの絶対数が少なくてイマイチ判断できないんだよな~って
ギブソンのベース弾いて”マホガニーは甘い!粘る!レンジは狭め!”と言われても、それはギブソンの音なんじゃないの?って気がしちゃうし、どこまでマホの特性なのかな~って疑問が湧くところ
ピックアップにしてもやっぱりハムバッカーなイメージ、その取り付け位置もフェンダーとは違ったり、判断しづらい部分を多く感じます
個人的な事情から言えば、ホンジュラスマホガニー+ジリコテボディのベースを十年以上使ってきました
その印象から行くと、甘さとか粘りは全然感じない、むしろ硬くて高速ってなぐらいの特性まで感じます
ただそれもやはり、ボディシェイプにジョイント、ピックアップから回路から何から、全て含めての鳴り方だよなって思いますよね
アルダーもアッシュもホンマホも変わんないかってそんなワケはないし、重量の問題じゃないそもそもの特性、設計思想、さまざまな複合がそこにあるのは間違いありません
でもって、更に話が厄介なのは、〇〇マホガニーってな具合に、よくわからんぐらいの種類があるっぽいのが困った問題
フィリピンマホって言ってその実はラワンだったとか、セドロマホ=スパニッシュシダーだの、サペリなんてのもあったり、すでによくわからない
アフリカンマホガニーがいわゆるスタンダードなのか、でもそれ本当はマホじゃないよって話もあったり、本当のマホ言うたらホンマホもちゃうんよ代替品だよってなったり、やっぱワケわかんない
俺のベースはホンマホだ~って自慢しようにも、じゃあその証拠は?と言われたら、正直どうしたモンなんでしょね?
プレミアムな価値を求めてマホガニーを選ぶのか?その楽器そのものに価値を感じた結果がマホガニーってだけだったのか?
何をどう問うか、認めるか、なかなか試される材です
少なくとも”スーパーレアなホンマホだ!これ絶対良い!最強に決まってる”みたいな感じで判断してしまうのはおすすめしません
スタンダードなようで実はそうでもない気がする、しっかりした設計思想やキャリア持ってる、ちゃんと特性わかって調理してる、そういう信頼できる工房の方がやはり、美味しい楽器作ってる印象強いです
スペックの寄せ集め的な感じには要注意かな~って
~わかりませんボディ材!~
ボディ材問題として致命的にも思えるのは
”塗装ぬりつぶし”
これどうすんねんっていうね
実物弾いて気に入ったのに表記がアルダーだったからやめる?でも実は本命のアッシュだったらどうする?それともまた別の木材だったら?
意地の悪い話だとも思いますが、実際どう判断したものかよくわかんないですよね
木材のレビュー、積み重ねてきたデータは馬鹿にならない、傾向が存在するのは間違いない、好みと当たりを引く為の判断基準にもなりえる
考えること自体が馬鹿馬鹿しいって全部を切り捨てるのは、さすがにどうかと思います
ただそれでも、ベッタベタに塗り潰されちゃってたらねぇ?
極上のアルダー?実はバスウッドでした~♪ おまけに4ピースです~♪みたいなんあったらどうしましょうね?その逆、スーパートラ目の見事な木材が出てきたら笑えます
だからま~、あれこれ語るのもアホらしい気はする、事実が全然違ったらどうすんねんって話、オーダーメイドとかでもない限り、個体個体で判断するのがやっぱり良いかな~って
ミュージックマンとか「セレクトウッド」なんて感じに、具体的なボディ材について表記しない時期もあったり、実はアッシュじゃなかったって事も本当にあるんだろうな~と
だからって、それでミュージックマンの音しないか、悪い個体か駄目な楽器かって、そんな話にはならないですよね
バスウッドやポプラだったとしても、それだけで安物かハズレかどうか決めちゃうのか、やっぱり疑問じゃないかな
まぁボディ材ってのはほんと
”アルダーかアッシュ”
この二種類で考えときゃ間違いないと思います
で、世界事情だかなんだか、アッシュが枯渇してるって話があったり、実際、フェンダーなんかではアッシュモデルが減ってるみたいです
って事は、定番材だったらもうアルダーで一択?
と言うのは乱暴だろうけど、べつにそれでもいいんじゃないかって気はするかもしれません
アルダーとアッシュ、重量が一緒な前提、特に軽量な仕上がりにするなら、指板材の方がいろいろ影響でかく思えるかな~?
極上のウッドアート、至高のマテリアル、パーフェクトなるバイブレーション、そういうの過剰に求めても正~直、無駄な気がしますボディ事情
いつの時代でもこれが使えます
”普通のアルダー”
後はメイプル指板かローズ指板、そのどっちが好きか、そこで決めればいいんじゃないかな~?
面白くないっちゃそうだけど、良い材が枯渇枯渇と言ってそこで「厳選材出てきました~!」って感じで乗せられちゃう、冷静さを失っちゃうのもどうかとなりますよね
綺麗なメイプルトップとか自分も好きですし、多弦ベースなんかはちょっと音を締めてあげたくもなりますし、それぐらいの楽しみや選択肢はあって良いと思います
だからこそ、超絶~ペラ薄とかパテで埋めた系のトップは避けたいかなぁ?
凝ったやつは上手くいかないんだよなって印象ほんと強いです
木材で冒険したいなら、マイケルトバイアスにでも全部お任せするのが良い気がします
試奏した中ではコリーナとか良かった覚えありますし、アボダイヤだったかアボドーレだったかそれも面白かったし、木材の理解と調理では右に出る人いないイメージ
逆に言えばそれぐらいの人じゃないと、木材の種類と扱いってどうにもならない感じ
あれこれ迷うならアルダーかアッシュ
トップに張るならメイプル
それがやっぱり安心安定だと思います
プレミアミスペック=極上サウンドか?
”普通最強”
”弾き手次第”
そんなモンだな~って
色にしても木目にしても見た目でアガればそれでいい
それも一つ真実だと思います
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