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～Fender Japan Jazz Bass～
数々の高級ベースをブッ飛ばしてきた、実にいまいましい～素敵なジャズベ
ボディとネックは塗装を剥がしてるので、世の中に無いベースっちゃそうかも？
でもそれ以外は普通
ペグもブリッジも普通
ピックアップについては安物に交換
何の変哲もないパッシブ
トラ目もなんも無し
当時の定価は10万円以下
なのに、ン十万するベースが殴られちゃう、変なの弾くならこれでいいじゃん、ぜ～んぜん勝てないどうすんのこれ、とってもいろいろ考えさせられる楽しい楽器
このベース、ジョイントは三点止めなので、結構古めな物だと思います
アッシュとメイプルの70年代仕様、、、
かと思いきや、PU位置は60年代基準という、よくわからないスペック
バダスのっけてマーカス仕様にするぜ～って、すでに塗装を剥がしてるのでパチ～ンってハジける感じは薄いかも？
PU位置の影響とも相まってギラギラ感も薄くなってたり、まぁほんと、いまいち掴みどころの無いジャズベになっちゃってます
正直言って、とんでもなく作りがいいとかそんな事は全くありません
ボルト無しでもジョイントが外れないとか無い。弦高を紙一枚レベルまで下げられるなんて事も無い。ハンドメイドの究極ピックアップが載ってるなんて事も全く無し
一方、このレベルの仕上がりであれば問題ない。ひたすらかった～く作られてるより自分は好き
塗装を剥がしたのは失敗だったな～って思う部分があるのも本音だけど、カチコチで分厚い塗装が好きかと言われたらそれもないんですよね
70年代的ヘヴィウェイトでは全然ないし、超軽量ってワケでもなく本当にごく普通
トラスロッドも効くし、弦高も下げられない事はない
アクティブよりもパッシブのままで十分
なんともフツ～な感じを物語ってます
だからこそなんですかね～？
このベース油断なりません
ふと弾いた時に妙に良い音したり、発見があったり、時には基準になったり、売ってもお金にならないのが目に見えてたり、絶妙～に手放せなくなってしまってます
遠方からレッスンに来られる方の為のレンタル楽器としても活躍。そこでまたいい感じに淡泊で課題がわかりやすくなるのもナイス
「このセットアップを崩したくない！」みたいなこだわりも無いので弄りやすい
謎な”丁度いい感”がちょーどよくて意外な存在感を見せてます
このベースを弾いていて凄く思うのは
”楽器を大事にしすぎても
上達の妨げになるかも？”
宝物だ、一生物だ、これ以上の物はないってやってると、そこで強力なリミッターがかかっちゃう、恐る恐るになっちゃう、逆に良い音出なくなっちゃう、意図せず枷が付いてしまう可能性があります
その楽器を想うほど、惚れ込むほど、弾き方が弱くなってしまう、新鮮さを失ってしまう、発見が無くなっていってしまう、綺麗なだけの扱いに終始してしまう、そんな難しさを実感
それが無い楽器は強い。バシバシ弾けるベースはとても頼れる。神経使わず楽しい。サウンドにもプレイにも躍動感が出る
なんとも不思議と言うか、皮肉と言うべきか、そういうモンなんだよな～って
「昔のフェンジャパは良かったんですか！？」と言われても、自分が見てきた印象はとても普通
プレミアム感を見出すかと言えば、個人的には完全にNO
特出した素晴らしさは感じない。でもそれが強みと言えば強み
「何年代の物が当たりですか！？」と言われても、これまた自分にはぜ～んぜんわかりません
その個体個体で判断した方が良い、古い物なら尚更そうだと思います
「じゃあこのベースは当たりなんですね！？」と言われたら
”いや... たぶん普通....”
期待に沿うような要素はな～んにも無いかもしれません
不真面目な回答、突き放してるようですが、これについては自分なりに思うところがあるんです
以前は確かに
”このベースは当たりだ！”
なんて絶賛もしてましたし、確信ってぐらいに認識してました
いくらなんでも高級なベース達がこうも簡単に負けるわけがない、ただのジャズベがこんなに使えるわけがない
という事は当たりって事だ！
そうに決まってるじゃないか！
疑いの余地なしだろ！
そうやって自慢したいぐらいだったかもしれません
ところが、、、
”普通のジャズベって
めっちゃ良くね！？”
そう気付き始めまして
”それが当たり前に買えるって
素敵にヤバくね！！？？”
特別でも何でもなく、良い楽器が当然のように買えるのが今の世の中なんじゃないか、それを非常～に強く思わされてる今日だったりします
それこそ、ジャパンメイドってところにこだわる必要もない
メキシコ製の物でも自分好みに仕上げていけば全く問題なく機能する。とてもストレートで気持ちいい楽器になってくれるから驚き
「いやぁ？めきしこ～？」なんてのが全く通用しない。むしろブン殴られる可能性がある。愛機を笑顔で潰しにかかってくるかもしれない。そんな恐怖まで感じさせられます
正直、メキシコメイドのフェンダー、一本欲しいですもんね
どれだけ楽器選びで脱力させてくれるか、楽しく絶望させてくれるか、イイ感じに希望持たせてくれるか、笑顔でむせれそうです
今のジャパンフェンダーがどんな仕上がりになってるのかはわかりません
でも少なくとも”昔は良かった....”みたいには行かないんじゃないか、そんな簡単な話じゃないんじゃないか、それは容易に想像付きそう
国産らしくさらに隙の無い仕上がりになっているのならば、ハイエンドベースチックな存在にもなってるのかもしれません
もっとUSAの方に寄ったのならば、バランス良くかつパンチも効いた楽器になってるのかもしれません
どうしたって侮れない、フェンダーはやっぱり凄い、一本は持っておくべき、元アンチとしては本当やんなっちゃいます
だからおすすめしたい
”なんか手放せない”
そんなフェンダーを1本持っておくと面白いこと起きます
放置からの驚きや発見、絶望と希望の両得、楽器選びの根本や基準値が変わるかも？
廉価版でしょ安物でしょってナメてるほど、とんでもないカウンターもらってKOされる可能性がある、それもまた素敵に味わい深い
フェンダー刺さると本当に面白い
こんな楽しい楽器ちょっとありません
FENDER Made in Japan Heritage 70s Jazz Bass
【ポングのベース教室】
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